story

光雲

ある感情は言葉にすることが難しく なんとか言葉にしてみるとなんとなく嘘になる 言葉にしないで抱えていることは 少しずつ自分を傷つけて けれど、まだそれを吐きだす場所がみつからない。 誰しもきっとそういうものを抱えていたりするんじゃないかな。 時…

late at night

私の愛する人は、なんて無邪気に愛する人の話をするのでしょうか。 面倒くさいからさっさと一緒になればいいのに。 素直にそれを言うと、確かにそうだけれど、今はあり得ない。 けど、いつかもう年老いたらそんな日がくるような気がする。と言う。 けれど、…

終わりのない青春

あの人に会うたびに、いつも誰かに似てるって思ってた。 けれど、誰に似てるのかどうしても思い出せなかった。 誰だろう?誰だろう?っていつも考えてた。 今日、帰りの自転車をこぎながら、冷たい風の中で ふと、アコーディオンを弾く初恋の彼に似てるんだ…

dense fog

始めはほんの繋ぎくらいの気持ちやった。 調度彼氏と別れたとこやったし、次見つかるまでって軽い気持ちやった。 楽しかったし、あっという間に当然のように好きになった。 無責任に何も見えなくなった。 『家を出る』と言われたとき、ちょっと戸惑ったけど…

天地のあわい

久し振りに会った彼女 10年前には想像すら出来なかった多くの悩みを抱えている 私が頑張らないとね そう明るく言う彼女の声が震えてた 『頑張って』なんて言えなかった 一度にたくさんのものを背負って 一人で背負って いつまで続くんだろう そう涙を浮かべ…

バイト先で初めて会った時からなぜか好きになるって思った。 かっこ良くなかったし、周りの皆からはネタにされてた。 けどすぐに大好きな人になった。 夏のバイトが終わり、付き合うことになった。 お互い初めての恋人やった。 毎日帰りのホームで待ち伏せし…